2次選考 あと一歩の作品選評
『エロガッパちゃん』/むらきゆく
河童族の生き残りである主人公佐橋里美。正体を隠し、普通の女子高生として人間界で暮らしている彼女の使命は、河童族の血を絶やさないよう、人間と結ばれて子孫を残すこと。ある日、高校で弱小相撲部のマネージャーをしている里美のもとに、相撲部が廃部の危機であるという通告が届く。相撲部のため、土俵に上がることを決意する里美だったが……。
主人公が河童、という奇抜な設定には好意的な評価でしたが、その設定を生かし切れていない、という意見が多く出ました。また「エロガッパちゃん」というタイトルで読む気がそがれるという意見など、タイトルの是非には厳しい意見が集まり、通過には至りませんでした。
発想にはオリジナリティが感じられるため、キャラクターを大切に、物語を情緒的に描くことを意識すると、さらによい小説が書けるようになるのではないでしょうか。