第二次選考あと一歩作品

『階上の音楽室』 眞邉 カンヌ

 大津波で人なき町になってしまった故郷にやってきた美大浪人生の石橋圭。彼は母校の美術室で、柊二という少年に出会う。柊二は、遺体で見つかった少女・ハルナの肖像画を完成させようとしていた。やがて圭も、高校時代にフラれたモニカという音楽教師の絵を描くことにするが……。
 文章力も高く、キャラクターの書き分けもきちんとできているという評価の反面、震災をテーマにしている割にはその表し方には浅さが見えてしまうという厳しい意見も出ました。また、「音楽」と「絵画」のどちらをより描きたかったのかも読み取れず、今回は通過には至りませんでした。

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