第二次選考結果作品詳細

『おたまじゃくし』 本間 野乃

 母子家庭で育つ12歳の姉、設楽あすかと、11歳の弟、設楽圭、そして風変わりな母の恋人、暮林幹男。この3人の視点で展開される、家族の絆と愛情を描いた物語。
 暮林を嫌う姉と、暮林に呼び出されるとついつい出て行ってしまう弟の描き方の対比や、女手ひとつで姉弟を育てる母の小気味よいお気楽さ、ところどころに登場する脇役まで、登場人物がみなとても魅力的に描けているという点に高い評価が集まりました。
 恋愛というよりは家族愛を強く感じる作品である点については両論あり、「暮林と母親の恋愛をもっと描いたほうがよいのではないか」という指摘もありましたが、「とにかく泣ける!」という意見も多く、通過となりました。

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