第ニ次選考あと一歩作品詳細
『ジュライ・モーニング』 相河 一
『ジュライ・モーニング』は、ロックバンド「脱走者の楽園」のリーダーである主人公ヨシダが、新しい世代のミュージシャンとの世代間葛藤やメンバーの死などさまざまな事件を通じ、失踪した元恋人のボーカリストでカルト教団の教祖となった千波と再会するまでの物語。
「次から次へと謎めいた事件の起こるミステリータッチの展開で、読者を引っ張る文章力は見事」、「バンドメンバーのキャラクターもそれぞれ個性的にして魅力的」との評価が集まりました。その一方、「千波のキャラクターがほとんど描けていないため、メインプロットの鍵となる『千波との再会』というクライマックスの感動が薄くなってしまった」、「オチが唐突で不全感が残る」、「ラブストーリーとして評価するのがむずかしい」との意見もあり、通過には至りませんでした。
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