第ニ次選考あと一歩作品詳細

『凛と誉』 水上 裕貴

 『凛と誉』は、幼少から生活をともにし、お互いを強く求め合っていた凛と誉が、秘密を持ったことによるすれ違いのために離ればなれになったりしながら、最後に結ばれるまでの話。
 「4歳の時から家族のように育った凛と誉の純粋で熱い想いが印象的に描かれている」との評価とともに、子供時代を描いた前半のみずみずしい文章は好印象をもって読まれたようです。ただ、「誉が『母の死』をなぜ凛に秘密にせねばならなかったのか、その理由がはっきりしないため、ふたりの別離に説得力が感じられない」、「中学、高校、大学と成長していく2人の精神年齢が、ずっと低いままのような印象」との意見もあり、通過には至りませんでした。

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