第一次選考あと一歩作品詳細
『恋するカラダの処方箋』 蓮見 レイ
選評
放課後の生徒会室。坂下愛梨は、池上浩太郎の告白を断った。しかしその直後、激しい発作に襲われる。両親の愛情を受けずに寂しく育った愛梨は「愛情欠乏症」という持病を抱えていたのだ。保健室に向かうと、保健医の藤本直哉は愛梨を抱きしめて発作を鎮め、「保健室の恋人」という契約を交わす。保健医の藤本には愛梨のほかにも日替わりで恋人がいて……。
読みやすい文章で、女性受けする官能的な作品です。知的でクールなのに、とってもエロい保健医の藤本、そして誠実な生徒会長の浩太郎。女子受けする魅力的な男性の描き方が上手く、色っぽい文章にセンスの良さを感じます。ただ、「愛情欠乏症」という病を抱えた愛梨の出生の秘密、日替わりで保健医に会いに行く女生徒と若い女の教師など、現実味のない設定が気になりました。
→ 一覧に戻る