第二次選考通過作品詳細

『バリア・ガァル』 季東 将司

 『バリア・ガァル』は、誰もが恋愛に対して心に抱いている「心のバリア」を破るというテーマをもとに、10数年の時間をかけて主人公が意中の男性に思いを伝えるまでの物語。
 「主人公=美少女という作品が多いなか、主人公=パッとしない女の子という設定で、かつハッピーエンドという作品は貴重。筆者のセンスが光る」、「強烈な個性の人物が主人公の周囲に登場するが、一人一人にその背景が設定されており、物語のなかにしっかりと位置づけられている」と、二次選考にあがった作品の中でも抜きんでているとの意見が多くありました。その一方、「恋愛関係のバリアを張るチェーンメールの設定に無理がある」、「最終章の時系列が乱れていて、たまきの告白というクライマックスの感動がうすれてしまう」との意見もありました。今回、「意中の相手になかなか思いを伝えられず、悶々とする日々を描いた作品」が多かった中、この作品は最も高い評価を得て通過作品となりました。

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