第一次選考あと一歩作品詳細
『ポイズン・アイビー、男手玉は蜜の味』 MONK 竹田
選評
母親から虐待を受けたことをトラウマに持つ主人公・美冴が次々に男を喰っていく様が描かれている。不倫したり囲われたりして最後はクラブのママになる。しかし以前、旦那を寝取った元同僚の小織に復讐され、怒りに燃えた美冴はリベンジのリベンジに燃える。最後は小織を道ずれに車ごと突っ込む。圧倒されるような悪女っぷりでした。こんな女が本当にいたら私が先に殺しています。中途半端なところがなく、突き抜けている感じがとても良いです。ただ、「男を手玉にとり、のしあがっていく女」という題材は、ラブストーリーとしては少し弱いと思いました。ヒロインの視点に、男を「道具」と見る視点と、「愛する者」として見る視点の両方が描かれていれば、もっと強く推せたと思います。残念です。
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