第一次選考あと一歩作品詳細

『夏待ちの頃』 白瀬 眞琴


選評

土星探査船にひとりぼっちで乗り、宇宙に旅立っていく超高性能女性型ロボットを囲んだ、ひと夏の温かい人間関係が、何故か私たちの過去の夏休みの思い出を呼び起こして懐かしい気持ちにさせられる。既存のSF小説やアニメの感動シーンがあまりにも多く想起されてしまうのが欠点といえば欠点。ヒトとロボット(ヒューマノイド)の違いは何か、ヒトの想いにロボットはどう応えることが出来るのかを、どこかで見たようなシーンを使うのではなく、もっと掘り下げて書いて欲しかった。

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