第一次選考あと一歩作品詳細

『縋る少女』 鎌田 悠三


選評

古風な文章が昭和30年代という時代背景にマッチしている。描写力があって、男女間の機微、それぞれの打算や執着にひきこまれる。熟練した力を感じる。ただ、心理描写が中心の展開の少ないストーリーと作風が、この賞向きではないように思われる。

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