第一次選考あと一歩作品詳細

『約束』 ハラ ハルカ


選評

迷いました。文章も、構成も、明らかに、水準以上。一人の女性として主人公が体験する儚くも激しく燃える恋と、芸術家としての彼女が追い求めるモティーフである「蛍の光」が重なりあうというのにも納得ができる。章立てもできていて、完成度としては一番かも。ただ、「二十代の女性×死期を知った中年男×純朴な青年」というのが、いかにもティピカルで、どこかでみたメロドラマのように思えてならないんです。文章も、構成も、破綻がない分、「引っかかり」もない。小さくまとまっている感が否めません。ラストも少々ご都合主義で少々説教くさい。迷いましたが、選外とさせて頂きました。

一覧に戻る