第一次選考あと一歩作品詳細

『《眠り姫》のにおい』 珠邑 ミト


選評

高校生の入学時の不安、友達との出会い、恋心の芽生えなどが多感な少女体の文体でみずみずしく描かれており、楽しんで書いたんだろうなあというのが伝わってくる作品。ただ、ストーリー運びそのものには未熟な点が多く、都合のいい強引な設定が目立つ。重要な登場人物がふたり、死んでしまうが(ガンの女性は死んだかどうかは不明ではある)、必ずしも死ななければならない設定だったかというとそうでもないような気がする。あと、キャラクターの肉付けにも、うまく練り込めているものと、そうでないものとの差があり、惜しいなあと思った。

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