第一次選考あと一歩作品詳細

『アメリカのマリア』 木村 じょうじ


選評

時代は1967年。大学三年生の主人公はベトナム戦のアメリカ軍人の志願兵・マリアと出会う。ふたりは結ばれるが、マリアはベトナム戦争での悲惨な親子の写真のコピーを見てショックを受ける。そしてアメリカの贖罪のために投身自殺してしまう。しかし2006年、なんと彼女は生きており主人公と再会する ──。時代背景が面白いです。この時代独特の言葉使いや文化は他にはないテイストでした。また、外国人と恋に落ちるという設定も面白いと思いました。ただ、特徴的な設定だからこそ会話などだけでは背景や人がイメージしにくいところがありました。読者を1967年の時代に連れていくような、迫真性のある描写があれば、この物語にもっと共感することができたのではないかと思うと惜しいです。あと、外国人のセリフは、カタコトのカタカナしゃべりではなく、もっと適切な処理をしたほうがよかったのではないでしょうか。

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