第10回ラブタメ大賞一次通過作品【11】

『ふたりの誓い』/那古智洋

あらすじ&選評

アニメオタクの高2の蘭丸は、自分のブログにコメントを残す「アリス」と意気投合し、やり取りするうちに惹かれていく。彼女は蘭丸が好きなアニメ『リアルバウト30世紀』のファンだと言い、彼が気に入っている台詞のことも知っていた。所属する陸上部の女子のなかにアリスがいると予想した蘭丸は、いろんな条件をもとに、気の強い同級生のサヤカがアリスだと確信。告白し、付き合い始めるが……。

映画『her』を彷彿とさせるミステリアスな展開。ライトノベルのようなさらさらとした筆致で読みやすいものの、ストーリーとしては、もうひとひねり(&多少の重みが)ほしいところです。半目している蘭丸とサヤカが近づいていく様を丁寧に描いたり、キュンとさせる場面を増やしたりと工夫できると感じました。結末もあっさりしていて、ちょっともったいない印象。盛り上げて引っ張って……そして、大どんでん返しのオチにするなど、ブラッシュアップしてほしいです。しかしながら、改稿した作品をもう一度読みたいと思えたため通過としました。