- 『れいん・れいん・れいん・心に降る雨』 仲条 杜環
- あらすじ
- 中学時代からの友達4人。8歳のときに出会った初恋の少年が忘れられない雨宮アカリ。彼女に思いを寄せる耕輔。同じく彼女に思いを寄せながら、耕輔の気持ちを知ってそれを封印する慎也。父を亡くし、そのために精神を病んだ母を抱え、耕輔のアカリへの思いを知りながら彼が諦められない聡美。この関係が人生を狂わせていく。
- アカリは恋人の智也が事故死。その後、卓見と結婚するが、慎也は彼女の初恋の少年が自分だと気づいて告白。アカリも慎也を受け入れて、卓見に別れを切りだそうとするが、彼も事故死してしまう。それに疑問を抱いた慎也がふたりの事故を調べていくと、聡美の両親の恋愛沙汰が絡んだ意外な事実が明らかになっていく……。
- 評価・感想
- 4人の錯綜する愛に、聡美の嫉妬、憎しみ、コンプレックス、悲しみ、さらに親や祖母の愛憎が絡んで、複雑な物語をつくり上げているのがおもしろい。ラストの意外さも効いているが、ラブストーリーというよりミステリー色が強くなってしまっている。主人公たちのキャラは立っているが、アカリがなぜたくさんの男たちに愛されるのか、その魅力が書き切れていないのが残念。