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- 『だいたい僕たちは彼女のことで悩む』 草下 シンヤ
- あらすじ
- 「よもやま出版」という零細出版社に関わる3人の男性の恋愛を、3章にわけて構成。1章では「よもやま出版」でアルバイトをしている青年・新堂が、彼女とのセックスで射精に至らないことで悩むさまを描く。2章は「よもやま出版」の編集長・熊谷とその妻の物語。熊谷の妻、サヤカには、尾てい骨に尻尾のような突起があった。その尻尾をいつの間にか溺愛していた熊谷だったが、妻の妊娠をきっかけにふたりは大きな判断を迫られる。3章では、「よもやま出版」のベストセラー作家・鮎川が、小説に煮詰まった理由を地味な容姿の押し掛け彼女・頼子に向けるが――。
- 評価・感想
- まずは文章が格段に上手です。ところどころ主語が省かれた簡潔な表現が目立ちましたが、それがかえってテンポよく読ませる要因ともなっているようで、すでに確立された文体をお持ちだと感じました。
3章からなる構成も巧みで、世代や立場の違う男性たちが、それぞれ妻や彼女に対して、タイトルどおり「悩んで」いるさまがよく描けていると思います。
ただ、3章構成だからか、それぞれの内容がやや物足らず、読みごたえにかける部分がありました。誰かひとりを主人公とし、そのほかの登場人物は脇役でエピソードだけ紹介するという構成でもよかったのかもしれません。