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- 『強制結婚プログラム』 宮園 真理子
- あらすじ&コメント
- 2060年、日本では、晩婚化と少子化問題に対応するため、国が25歳以上の男女の結婚を「管理」する、「国寿局」を置き、最適な相手を紹介するプログラムを敷いていた。主人公の陽菜乃も、国から紹介された相手との結婚を決める。そのことを祖母に報告に行った際、出会ったのが、郵便配達人の村上弘樹。彼にも、国から紹介された婚約者がいた。だが、プログラムに反して「犯罪的行為」である駆け落ちをした友人・優衣をともに助けたことなどをきっかけで、村上に恋心を抱くようになる。そして、ついにふたりは、一線を越えてしまう。それでも、「犯罪者」になる勇気がもてず、村上と別れる決心をする陽菜乃。だが、彼女には予期せぬ運命が待ち受けていた……。
結婚、恋愛を国が管理するという設定は、面白いと思いました。人を恋う気持ちが、どんな形であれ、「管理」されるものではないというのは、ある意味、恋愛の本質。楽しみに読み始めました。ところが、期待に反して、平凡。文章力は、標準以上で読みやすく、シーンの転換などもスムーズなのですが、そのぶん、ドキリとさせられるような描写、シーンがない。展開も、単なる「駆け落ち物語」に終わってしまっていますし、主人公が最後の決断をするきっかけもいまひとつ納得できません。著者が伝えたいテーマがはっきりしているし、そのテーマは、恋愛の本質に迫っていて、料理の仕方によっては幅広い世代に訴えかけるものだと思うぶん、とても惜しいと感じます。