受賞作品詳細

第4回 日本ラブストーリー大賞 大賞受賞作

『ウォー・クライ』/著者:藤崎 真生

※書籍化に伴い、タイトル『放課後のウォー・クライ』と改題し、著者名『上原小夜』と改名いたしました。

高校二年生のリカは、数学教師の高木と誰にも内緒で付き合っている。 優しく、クラスでは目立たない刈谷(かりや)は、携帯電話型のスタンガンをひそかに持ち歩いている。BLに夢中の真希は、処女なのに妊娠を恐れてピルを手放せずにいる。それぞれに不安を抱えた三人の気持ちを代弁するかのように真希は言う。「あのね、空の上に、すごい大きな神様がいてね。毎日、手からいっぱい針をまいて、地上に降らすの。その針に刺さった人間は不幸になるの。それで、運が悪いと死んじゃうの。」あどけない口調で語られる救いようのないこの話は、あとに続くある悲しい事件を暗示していた……。
作品詳細


第4回 日本ラブストーリー大賞 エンタテインメント特別賞

『愛(かな)し』/著者:千梨 らく

※書籍化に伴い、『惚れ草』と改題いたしました。

20歳の春陽は、5歳のころから一の瀬岳に片想いをしていた。その異常なまでの執着ぶりは、彼が姉の夫となってからも褪せなかった。そんな春陽はふとしたことから「惚れ草」の存在を知る。それは、煎じて飲ませた相手の愛を得ることができるという草だった。
友人の男性・志津谷の協力を得て「惚れ草」を入手し、一の瀬に飲ませることに成功した春陽。しかしそのあとすぐ、その草に命を奪う副作用があると知る。 一の瀬が死んでしまうとパニックになる春陽だったが、じつはそこには志津谷のある想いが働いていた……。
作品詳細