第一次選考あと一歩作品
『SKY LINE』 佐々木やち
選評
進学を期に、義理の兄の風雅と暮らすことになった高校1年生の蒼太。ある日、「偽装結婚」をした風雅のお嫁さんと名乗るちえりが現れ、蒼太は不信感を募らせながらも3人の共同生活を始める。同級生で親友の志麻に促されてちえりに歩み寄る蒼太だが、次第にちえりへの感情はそれ以上のものとなり志麻のこころを悩ませる……。
登場人物全員が、似たような消極的なキャラクターなのでストーリーに緊張も高揚も乏しく、淡々としすぎてしまいました。著者はまだ20歳とのことなので、背伸びをせず、いま感じることを素直に書かれた方が読み手の心に刺さるよい作品になるかと思います。
小説を書く力を持っていらっしゃるし、独自の世界観もあるので、これからの作品に期待します。
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