受賞作品詳細

第6回 日本ラブストーリー大賞 大賞受賞作

星屑ビーナス!』/著者:中居 真麻

※書籍化にあたり『恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?』と改題いたしました。
ウェブデザインの仕事をしている24歳の宝池青子は、何をしても不器用で、男ともまともに付き合ったこともない。「人がいい」ことを言い訳にしてなんでも受け入れてしまい、不運な人生を歩んでいる。
恋愛においては、片道4時間もかけて自分に会いに来る男は彼女持ち、初体験の男からは「なかった」ことにしようと提案され、29歳で童貞の男につきあってほしいとしつこくつきまとわれる。仕事では、大学卒業以来勤めていたデザイン事務所をあっけなく解雇され、紹介で入ったブライダルフォトスタジオは体力的にも精神的にもきつい職場で、ついには生理が止まるはめに。
仕事も恋も頑張っているのにうまくいかない青子がたどり着いた幸せとは――。



著者:中居 真麻(なかい まあさ)プロフィール
1982年、兵庫県生まれ。京都精華大学芸術学部にて版画を学ぶ。在学中の19歳の頃、旅先の四国で突然小説の執筆に目覚める。以降、絵画よりも文学に魅了され、卒業後も京都にて旅館の仲居などを勤めながら小説家を目指す。2003年、長編『バニラと果実』で第85回コスモス文学新人賞授賞。掲載著書として掌編『薔薇雪が降る頃』(03年・ゆきのまち幻想文学賞小品集)、また2009年2月に宝島社より長編小説『ハナビ』を出版。現在、兵庫県在住。会社勤めをしながら執筆活動を続けている。
受賞者コメント
ありがたすぎて、いったいどうやって喜ぼうという感じではありますが、ただひたすらに祈りを込めて書いたものが人々に読んでもらえるという大きなチャンスをいただけたことは、安堵と嬉しさ、加えて使命感みたいなものを私に抱かせているのが正直なところです。このような「道」に導いてくださった選考委員のみなさまには深く感謝するばかりです。
そして、いつもそうですが、家族、友人たちなしでは書き上げられなかったことでしょう。初めから終わりまで祈りの強さがブレることのなかった、極めて集中的な熱っぽい小説だと思います。その込めた祈りがこれからもっと広く届いてゆくことが、いまの私の新しい願いです。


『恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?』/著者:中居 真麻
定価:本体1200円+税
全国の書店でお求めください。一部インターネットでもご購入いただけます。


『宝島社文庫 恋なんて贅沢が私に落ちてくるのだろうか?』/著者:中居 真麻
定価:本体571円+税
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