第二次選考通過作品詳細

『ランドリーより愛をこめて』 三村 真喜子

 『ランドリーより愛をこめて』は、ある日突然、婚約者の哲司から婚約破棄を申し入れられた34歳の岡崎陽子が、コインランドリーで出会ったアフロヘアの悪魔とのやりとりを経て成長していくさまを描いた作品。
 「傷ついても背筋を伸ばす、いじっぱりな主人公に共感し、好感が持てる」、「ストーリーの流れがスムーズ」、「自分の満足のために誰かを犠牲にしてよいのかという普遍的なテーマだが、コミカルな物語のなかによく溶け込ませてある」等、その軽快で前向きな作品感を賞賛する声があがりました。
 関西弁を話すアフロヘアの悪魔という設定については、「ファンタジックなアフロ君のキャラは魅力的だが、悪魔という存在で解決してしまうのが残念」、「ファンタジーではなく、地に足がついたラブストーリーとして読んでみたかった」など否定的な意見もありましたが、作品全体の完成度の高さを評価され、通過作品となりました。

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