第二次選考通過作品詳細

『五日目のプレーリードッグ』 仕立屋 すずめ

離婚によって深く心に傷を負ったヒロインは引きこもりになる。友人の助けでようやく病院受付の仕事を得るが、そこで知り合った薬剤師と結婚したことで、再び夫に甘える引きこもり主婦になってしまう。案じた夫は1年間、失そうしてヒロインがひとりでに生活していく様を見守る。そんな夫は最後にあっけなくトラックにひかれて死ぬ。



タイトルがパッと面白そうと思わせて好印象だったし、内容的にも読みづらさはあまりなかったですね。○を付けた中では最後の方のランクでしたけど。旦那さんにすごく依存しちゃうという気持ちもわからなくもないかな、だから、旦那さんが突き放すというのもありなのかな、と。でもラストは旦那さん、死なないでほしかったなぁ。
諏訪
これに関して言うと、「そんなに愛されたいか」、という感じですね。たぶんそういう雰囲気が今日本中にあふれかえっているんだと思うんですけど。だからといって、それを、はいそうですか、と通すわけにもいかなくて、という感じですかね。
町口
依存しすぎ。
神田
まあ、ある意味今のリアルを描いているともいえるんですが。
三村
依存はリアルかもしれないけど、尽くす男の方にリアリティがないですよ。
町口
そうでしょ。
諏訪
うん、ありえん。それはむしろストーカーだろうと。
三村
これやってもらって嬉しいと思う女も嫌だし。おまけに写真で発見するところが何とも……。
横須賀
僕は最初×だったんですよ、もっと変だったらいいのに。ぶっとんでしまっていい。
三村
書いてあることは過剰なんだけど、表現の仕方に過剰さがないんですね。

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