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『夜明けのサイクリング』 のずみ 大悟
自転車でアジアへの冒険旅行の途中、バンコクで「俺」は親友の佐月と再会した。そこで日本に残してきた恋人と佐月が関係を持ったことを知る。旅を打ち切って帰国した俺は、彼女と和解するが、それ以来、一度も佐月は日本に帰ってこない。
それから四年。佐月の不在にしびれをきらした俺は、決着をつけるために再び自転車の旅に出た。佐月が「第二の故郷」と呼ぶインドで別れや出会いを繰り返しながら、一歩一歩、佐月へと近づいていく。最終目的地はアンナプルナ。そこは佐月が四年前に遭難し死んだ山だった。
- 三村
これは私が選んだんですけど、若書きの青春小説ですね。
- 神田
面白いエピソードもありますけどね。ガンジス川でお漏らししちゃうところとか。
- 三村
全体的に力が足りていないというのは感じたんだけど、勢いは買いたいなと。
- 横須賀
面白く読んだんですけどラブがないでしょう。
- 三村
死んだ親友(男)にラブしてるって見方もあるんですけど。
- 町口
ロードノベルとしてはどうなんですかね。
- 神田
三村さんが一次選評で書いていらっしゃったように、変にエキゾチシズムに走るより、日本人同士がつるんでる感じは、ちょっと新鮮かも。
- 三村
そうなんですよね。日本人が所詮日本人としかつるめてない、いいとこつるめて東洋人というのが、言葉の壁だけじゃなくてそんなものじゃないかなと思ってそこが面白かったんですよね。
- 横須賀
リアルですよね。
- 三村
だけどものを巻き上げられたりするエピソードは全部ありきたりですよね。
- 神田
ガイドブックに書いてあって、行ったことなくてもわかる、みたいな。
- 三村
でもインド行っちゃうやつってこんなものかなあって。インドに呼ばれる人たちというカテゴリが妙におかしかった。
- 神田
ラブストーリー大賞じゃなかったらもうちょっと上に行けたかも。
- 三村
でもまだ筆力足りませんよ。
- 横須賀
終わり方も少し乱暴かもしれませんね。